きっと当たる宝くじ
宝くじ売り場に5歳くらいの男の子がいた
これくださーい
と今はあまり見なくなったお豆腐屋さんで買い物をするかのように宝くじを買っていた
少し離れたところには、その子のお母さんらしき人がいる
私はしりとりで、ラッパの次は確実にパンダだだろうと思っているくらいの思考回路の持ち主だ
きっと子どもが宝くじを買ったほうが当たると言われているから買っているんだろう
そんな感じで思いながら眺めていた
私の前を少し先に歩く親子
2人並びながらお母さんは車道側を歩いている
お年玉で買いたいもの宝くじだったの?
そうやってお母さんが男の子に聞いている
あれ?
ちょっと待って
お年玉?今7月だよな
お母さんのお金でその子が宝くじを買ったわけではなさそうだ
そんな私の頭にハテナが浮かんでいるけど、目の前の親子は変わらず仲よさそうに会話をしている
宝くじ当たったらお母さん好きに使って良いよ
男の子が、これくださーいと言っていた時と同じテンションでお母さんに話している
お母さんが
えー、じゃあね。お母さんハワイ行きたい。皆で一緒に行こうね
顔は見えないけど
明らかに嬉しそうな声が聞こえる
男の子の手は左手にはお母さんと繋いだ手
右手には宝くじ
次の曲がり角でその親子は見えなくなった
その宝くじが当たりますように
そうやって私は小さい男の子の手を思い出す
夏がなかなかやってこないなーと思いながら、夏色の服を着て写真を撮りに行きました
夏の日差しを見つけました