本物バターの贅沢時間

特別な日ってどんな日だろう?

最近ずっと残業続き。
帰りの電車は、大事そうにケーキの箱を持っている人達に出会うことが多かった。

土曜日は仕事が終わって一度家に帰ってから。
会いたい人の顔が浮かんで行ってきた。
父のところ。

仏壇の前で、私は毎回父の写真に手を振る。

ロウソクに火をつけるのは同じなのに、メリークリスマス!って言っても父はもう返事をしてくれない。
ああ、違うか。
こっちにいるから聞こえないだけで、きっとメリークリスマース!って言ってるんだろうな。

母から大量のリンゴをもらい、昨日の夜にフライパンでお砂糖とリンゴを煮詰めた。
台所中甘い香り。
タッパーにいれて、その香りごと閉じこめる。

いつもより少し遅く起きた日曜日。
不在通知がポストに投函されていた宅配便を受け取る。

さて。
冷蔵庫を開けると、タッパーと目が合う。
よーし、と思いながらフライパンに火をつける。
私の家は、母がマーガリンではなくバターを使う時に「本物バター」と呼んでいた。
バターだから本物なんだけどね。
小さい頃からのくせでバターを使う時、本物バターっていまだに言ってしまう。

本物バターをフライパンであっためたら、食パンを焼いていく。
両面にじわじわバターを染み込ませながら。

焼き色がついてきたらお皿にのせる。
さあ君の出番だよ。
タッパーからお砂糖で煮詰めたひんやりしたリンゴを取り出したら。
ほんのり焼き色がついた食パンにのせていく。

これで終わりじゃないよ。
ハーゲンダッツのアイス(今日はマカデミアナッツ)をスプーンですくって。
あ、コツはね。
遠慮なく、すくうこと。

同時にお湯が沸く。
コーヒーにたっぷりの牛乳をいれて。
さあ
私のための時間。

これが私にとっての特別な時間。
あなたにとっての特別な時間は、どんなとき?

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